「今の収入では足りないので他の収入源としてを探さなくては…」
「先行きが不安なので何とか資産形成をしたい」
現在または将来に不安を抱えている方が多い中、近年不動産投資が注目されてきました。
不動産投資と聞くと何かハードルが高そうですが、日々値動きする株式や為替などと比べリスクが少ない投資法の一つです。きちんと勉強して、じっくり物件を選び、しっかり運用すれば、長期にわたってあなたの収入源の確保や資産形成の役に立ってくれます。
そんな不動産投資をするにあたって、読んでおくべき本を12冊選びました。初心者が持つべき知識はもちろん、裏話や実際に使えるスキル本やその他のジャンルから色々チョイスしましたので、是非参考にしてみてください。
初心者が読むべき不動産投資本おすすめ12選!
1.「世界一やさしい 不動産投資の教科書 1年生」/浅井 佐知子
不動産投資を始めるにはまずこれを読もう、という書評も多く、実際初心者にうってつけの入門書です。不動産鑑定士の肩書をもつ著者が、これから不動産投資をスタートするにあたってどうすればいいかを、まったくの初心者にもわかるようイチから丁寧にわかりやすく説明してくれています。
本書の前半は、不動産投資の概要や魅力、メリット、そして利益が出る仕組みなどを解説し、後半は具体的な物件選びの方法、管理や運営の仕方、トラブル対処、そして売却する時の効果的戦略まで書かれていて、とにかくわかりやすく読み進めることが出来ます。
また、立地の選定基準では、首都圏内の具体的な地名が掲載されていたり、証明書や契約書などの難しい書類も、サンプル付きで表示されていたりと親切な構成です。
投資をスタートするにあたって、とにかくこの一冊があればひとまずは安心といった本です。
初心者向き ☆☆☆☆☆
読みやすさ ☆☆☆☆☆
物件選び ☆☆☆☆★
実用性 ☆☆☆☆☆
2. 「初心者から経験者まですべての段階で差がつく!不動産投資 最強の教科書」/鈴木 宏史
現在、国内最大手の不動産投資情報サイト「楽待」で「鑑定士×投資家」として人気コラムニストとして活躍するいっぽう、不動産鑑定士事務所を経営している鈴木氏の初の著書です。自身、かつてはブラック企業のサラリーマンの傍ら、試行錯誤して不動産投資をスタートし、成功に至ったという経歴もあり、読者目線に立った投資ノウハウ本となっています。
この書籍は、全編Q&A(質問に対する回答)形式で書かれているので、具体的かつわかりやすい構成になっています。そのため不動産投資は専門用語も多くイメージ的に難しそうなどというデメリットを解決してくれています。また、随所で図や表を使っているので、頭に入りやすいというのも特徴です。
投資するにはどんな物件がいいか、エリアは都市部か地方か、自己資金はどれくらいあったらいいのか、など、ご自分の知りたいところから読んでいけます。繰り返し読むほど、読者自身が現在どんなライフスタイルで、どういうプランで不動産投資していきたいのか、という戦略も立てやすい構成になっています。
読みやすさ ☆☆☆☆☆
著者の専門性 ☆☆☆☆☆
実用性 ☆☆☆☆☆
物件選び ☆☆☆☆★
3. 「不動産投資 1年目の教科書: これから始める人が必ず知りたい80の疑問と答え」/玉川陽介
都内を中心に多数不動産投資物件を所持する著者自らが書いた入門書です。また著者は、宅建業の傍ら、経済誌などへの連載や、投資本の書籍も多数あります。
この本はタイトルどおり、初心者が感じやすい疑問を、実際に寄せられた質問に対してQ&A方式で答えています。例えば、「都心か地方か」「区分所有か一棟マンションか」「木造造りかRC構造か」などの質問に対しての回答を具体的にかみ砕いて説明してくれています。
また、不動産投資は株式や為替と比較して、「要点を抑えれば簡単でオススメの投資である」と、長期的に安定した収益が見込める事をしっかり説明しています。
ただ、出版から少し時間が経過しているのと、参考の投資物件を東京エリアに絞って解説しているのがやや難点ですがそれでも総合的に理解しやすく、現在でも十分実用的です。
初心者向き ☆☆☆☆☆
読みやすさ ☆☆☆☆☆
実用性 ☆☆☆☆☆
物件選び ☆☆☆★★
4. 「確実に儲けを生み出す 不動産投資の教科書」/姫野 秀喜
サラリーマン時代に不動産投資で年収1億を達成した著者が、大手外資コンサル会社で培った内容でわかりやすくまとめたベストセラーが本書です。不動産取引の全体像の説明から、物件探しや管理会社選び、金融機関との付き合い方まで、具体的なテクニックまで網羅しているのも特徴です。
コンサル業らしい説明で、難解になりがちな用語などもわかりやすくかみ砕き、ビギナーの人にもすらすら頭に入っていく文脈です。また、物件選択の時に注意すべきポイント、良い管理会社の見分け方や付き合い方、写真撮影の仕方やマイソク(物件の概要、間取り図、地図などをまとめた資料)の見方など内容も濃く充実しています。
また、不動産投資はきちんとした事業であり、足を使って物件を探したり、交渉を重ねたりと地味な作業の積み重ねが重要という事実を書いているのは好感が持てます。
逆に、こういう地道な行動を省いて、本当に楽して不労所得を得ようと考えている方には不向きかも知れません。それだけ誠実に書かれた内容だと言えます。
初心者向き ☆☆☆☆★
実用性 ☆☆☆☆☆
ストーリー性 ☆☆☆☆★
網羅性 ☆☆☆☆☆
5. 「不動産投資のお金の残し方 裏教科書 税理士大家さんがコッソリ教える」/石井彰男
もともと専業の大家さんから税理士になった著者が書いた、不動産投資の税金本のベストセラーです。内容は、投資にかかわる税法、そして節税の方法に主眼を置いたものです。税に関する知識がなければまさに「ザルで水を汲む」という投資になってしまうことが理解できます。
書かれている事は基本的ですが、割とすぐ実用できる知識も多いです。例えば、「利回り20%も夢じゃない!物件選別の極意」「知らないと地獄行きの税務の落とし穴」「1人会社で不動産購入の税金を超有利にする方法」など、他の投資本には書かれていない小技も豊富です。
ただ、「建物購入時の消費税を、金取引を用いて還付する裏技」など法改正で現在は使えない事項や、専門用語や業界用語がやや多く出てくるのでそれらを調べる手間が必要なのが難点です。それらを抜きにしても、「税の知識」に特化した本書はノウハウ満載で読む価値ありです。
読みやすさ ☆☆☆★★
著者の専門性 ☆☆☆☆☆
実用性 ☆☆☆☆☆
網羅性 ☆☆☆☆★
6. 「99%失敗しない、不動産投資のはじめ方」/山本 尚宏
弁護士ドットコム勤務から独立し、首都圏で不動産投資の仲介会社を経営している著者が書いた本です。著者自身が運営する、月間30万人アクセスを集めるウェブサイト「不動産投資の教科書」のノウハウを一冊に凝縮した内容となっています。
情報量は非常に多く網羅されていますが、初心者でも読みやすい構成で、何より「信頼できる不動産業者を見つけるのが非常に大事」という事を強調されています。それを具体的に有益情報にした、綴じ込みの「編集部厳選の不動産会社12社」はこれだけでも必見の価値があります。
投資初心者は「都心の新築区分マンションがおすすめ」としている点は評価が分かれますが、そこを抜きにしても様々な知識が学べますので買う価値はありです。
初心者向き ☆☆☆☆★
著者の専門性 ☆☆☆☆☆
物件選び ☆☆☆★★
網羅性 ☆☆☆☆☆
7. 「Excelでできる 不動産投資「収益計算」のすべて」/玉川 陽介
著者は大学在学中に統計データ分析受託の会社を創業し、会社売却後は投資家として様々に活動している経験に基づく著書です。不動産投資に必要な収益計算を具体的かつ詳細に説明しており、タイトルどおり収益計算用のExcelファイルが付属されています。そのため実際に手を動かしながら学べる教本となっています。
物件の購入には、もちろん様々な条件やタイミングなど多くの判断要素が必要になりますが、本著のメインテーマである「収益計算」は欠かせません。買った当初は魅力的な物件に見えても、実際に運用してみれば思い通りの利回りが得られない、なんてよくある話です。
Excelファイルの収支計算そのものも初心者でも大丈夫、というものですが、かなりの運用のプロでも使えそうな優れものです。ただ、自分の感覚や直感を信じていい物件を探している、というタイプの方には難解で敬遠されるかも知れません。
初心者向き ☆☆☆☆★
読みやすさ ☆☆☆★★
著者の専門性 ☆☆☆☆☆
実用性 ☆☆☆☆☆
8. 「100万円からできる『地方・ボロボロ一戸建て』超高利回り不動産投資法」/黒崎 裕之
なんともインパクトのあるタイトルですが、現役不動産営業マン兼個人投資家の著者が、そのノウハウを惜しみなく公開した、実践的かつ「負けない」不動産投資法が学べます。著者自身、地方の中古戸建てを中心に利回り30%を超える超優良物件を運用しているのも頷けます。
内容は、とにかく安い物件を探し、DIYなどでお金をかけずリフォームし、割安な家賃で貸して収益を得ていくという独自の展開を進めています。また、「不動産の世界は騙し合い、知らない方が悪い」「業者を安易に信用してはいけない」「他人のせいにしない。悪い事はすべて自分のせい」「成功の最短距離は、徹底的にパクること」という業界の暴露や裏技的な話も出てきます。
地方戸建てで投資物件を探している人、かつリフォームなどに時間をかけられる方なら必読の著でしょう。
実用性 ☆☆☆☆★
物件選び ☆☆☆☆★
意外性 ☆☆☆☆★
裏側暴露系 ☆☆☆☆★
9. 「収益性と節税を最大化させる不動産投資の成功法則」/藤原 正明
資産運用のプロである著者が、エリア・指標・物件・融資・管理と5つの不動産投資成功指標でまとめた著です。本書の内容は、どのエリアを選ぶか、物件選定に失敗しないには、そして、資産形成や収益確保、節税対策など、目的に合ったケースを紹介しています。投資初心者の方にもわかりやすく、具体例や数値、表やイラストなども交えて書かれていて読みやすいのも特徴です。
また、数ある物件の中でも特に中古一棟買いを勧めていて、その理由も具体的に説明されています。さらに多少金利が高くても、銀行からなるべく多くの融資を受けレバレッジを聞かせる「キャッシュフロー重視型」の手法を勧めているのも意外な特徴です。長期の融資を受けることになりますが、それがメリットにつながる事も詳しく書かれています。
初心者向き ☆☆☆☆★
実用性 ☆☆☆☆★
物件選び ☆☆☆☆★
意外性 ☆☆☆☆★
10. 「元営業部長だから知っている 不動産投資 騙しの手口」/前田浩司
タイトル通り、元不動産投資営業マンで部長も務めた著者が、不動産投資の本当のところを赤裸々に書いた本です。顧客が陥りやすいトークや、騙されるポイントなど、業界の裏側について暴露した内容となっています。
内容のほとんどが、不動産投資の営業マンはこうやってトークし、お客さんを騙すという実例や現場のリアルな情報が満載のうえ、ストーリー味を帯びてサクサク読めるのが特徴です。
逆にいい物件選びや運営方法などについてはほとんど触れられていないので、そこは他の本で知識を補完する必要があります。
初心者向き ☆☆☆☆★
物件選び ☆☆★★★
ストーリー性 ☆☆☆☆☆
裏側暴露系 ☆☆☆☆☆
11.「金持ち父さんの投資ガイド 入門編: 投資力をつける16のレッスン」/ロバート・キヨサキ
知る人ぞ知る、ロバート・キヨサキ氏の『金持ち父さん貧乏父さん』シリーズの中の一冊です。お金というものの原理原則をこれまでかというまでに盛り込んだ『金持ち父さん~』シリーズは、世界中の人々の人生観を変えてきた名著シリーズです。そんな中でもこの『投資ガイド入門編』は、大部分が投資に特化して書かれています。
ただ、不動産売買のテクニックや実践方法などのスキルはほとんど出てきません。出てくるのは「マインド」です。そのマインドの部分が実は一番重要であり、一番最初に学んでおく、また身につけておくべき事だとわかります。
投資家として生きる心構えや思考を学べるとともに、投資は危険ではなく、投資の知識が不足している事が危険、と明言しています。まず自分自身をコントロールし、基礎を徹底的に学び、プランを立てそれに従っていくのが絶対的ルールということです。
書いている事がやや古いのでは?という書評も見受けられますが、本質とは今も昔も変わらず永久不変の内容です。
読みやすさ ☆☆☆☆★
実用性 ☆☆★★★
ストーリー性 ☆☆☆☆☆
マインド ☆☆☆☆☆
12. 「正直不動産」(ビッグコミックス)
こちらは投資とは直接関連性がないのですが、あえてコミックを選ばせて頂きました。TVドラマ化もされたので、見たことがある方も多いのではないでしょうか?
主人公が不動産業界の裏側をしゃべってしまう暴露コミックです。不動産という業界の内情や明かしにくい本音、そして法律や条例なども絡め、裏の裏まで色々と参考になる事ばかりです。
不動産投資をはじめる方はもちろんの事、不動産業界とかかわる、マイホームやマンションの購入を考えている人にも読んでほしいコミックです。投資勉強の前にまずコミックで世界観、しかも実情や裏側を知っておくと知識武装になりますね。
読みやすさ ☆☆☆☆☆
物件選び ☆☆★★★
意外性 ☆☆☆☆★
裏側暴露系 ☆☆☆☆☆
不動産投資の本に関するよくある質問
ここでは不動産投資の本に関してよくある質問と答えをまとめてみました。書籍選びや読み方などの参考にして頂けるといいでしょう。
Q.自分に向いている不動産投資本はどうやって探せばいいですか?
A.投資家になろうとしているご自身の求めている情報や達しているレベルから判断して探せばいいでしょう。
不動産会社や物件選び、融資、管理や運営の仕方、利回り算出方法や税金対策など、総合的なものから特化したものまであります。amazonなどの口コミ書評も参考になります。
Q.たくさんおすすめ本がありますが、何冊くらい読めばいいでしょうか?
A.その方の知識レベルや投資目的などによっても違いますが、ノウハウ、具体的スキル、裏話系でそれぞれ1冊くらい読むと投資に必要な知識は大体つくと思います。
中でも初心者向け入門書は2~3冊読めば、必要知識がほとんど網羅され、かつ重複学習もできますのでお勧めです。
Q.どういう順番で読んでいけばいいでしょうか?
A.オススメなのはいきなり業界裏話系やコミックから入るのがいいでしょう。マイナスの情報はインパクトが強いので興味を引きますし、世界観がわかりやすいです。
リスクを知ったうえで正攻法のノウハウで知識をコツコツ勉強するのがいいと思います。
Q.上記のような書籍を読めば、不動産投資をするのに十分ですか?
A.基本的には書籍で得た知識で十分だと思いますし、投資を始めた多くの方がそうしているようです。
ただし、まだ不安な点があれば不動産投資セミナーなどの勉強会が開催されていますので受講されるといいでしょう。ご自身が読んだ本の著者主催のセミナーを探してみるのはもちろんの事、口コミなどを良く調べて参加される事をお勧めします。
必要のない高額なバックエンド商品などには注意しましょう。
まとめ
不動産投資初心者におすすめの書籍12冊をご紹介しました。本当の入門本から具体的な実用書、また裏話系まで取り入れてランキングにしました。
当記事があなたの不動産投資スタートに少しでもお役に立てれば幸いです。
また、このランキングだけでなく、他にも書評などを見て気になる書籍があれば、どんどん読んで勉強していただければと思います。
ビジネスでも投資でも「知は力なり」です。