超低金利が続いている現在、「資産を増やすためには投資」という考え方がポピュラーになっています。
サラリーマンとして安定した収入がある方でも、「投資をして将来に備えたい」と考えている方は多いことでしょう。
投資には、さまざまな種類があります。その中でも、サラリーマンにおすすめといわれているのが不動産投資です。
しかし、「不動産投資で検索すると、失敗例が多くヒットして尻込みしてしまう」と不安な方もいるでしょう。
今回は、サラリーマンに不動産投資がおすすめの理由や、不動産投資をする際の注意点、メリット・デメリットを解説します。
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サラリーマンに不動産投資がおすすめな理由
サラリーマンは安定した収入がある一方で、会社に拘束される時間が長い傾向にあり、公休日以外は投資に集中しにくいといったデメリットもあります。
ここでは、そんなサラリーマンに不動産投資がおすすめと言われている理由をご紹介します。
金融会社から融資を受けやすく資金を拡大しやすい
サラリーマンに不動産投資がおすすめといわれる大きな理由は、金融会社から融資を受けやすいためです。
サラリーマンは、毎月決まった収入があります。
知名度の高い会社に長年勤めていれば、信用度も高いでしょう。
利益を生みやすい条件が良い不動産はそれなりの値段のため、ローンを組んで購入するケースが一般的です。
不動産投資用ローンも住宅ローン同様長期間組むことが可能ですが、ローンの返済期間が長くなるほど審査も厳しくなります。
それでも、安定した収入があるサラリーマンはローンの返済能力が高いとみなされ、審査に通りやすい傾向です。
ローンによって不動産投資の資金が拡大できれば、より優良な物件を購入でき、利回りも上がりやすくなります。
節税効果があり私的年金の代わりになる
サラリーマンが不動産投資を始めると、所得税や住民税の節税になります。
不動産投資で得た利益は、給与と共に合算して「損益通算」として確定申告を行います。
新しい物件を購入したり大規模な物件の修繕をしたりすれば、不動産投資の収益が一時的に赤字になる場合もあるでしょう。
その場合、損益通算をすればサラリーマンの給与のみのときより、結果的に所得税や住民税から還付を受けられます。
また、不動産投資がうまくいけば長い期間一定の収入が毎月入ってきます。
月に10万円前後の収入があれば、年金と併せて安定した老後が過ごせるでしょう。
個人年金やiDeCoに加入してコツコツと金額を積み立てていくより、不動産投資のほうが利回りが良い可能性もあります。
もちろん、不動産投資で得た利益でiDeCoを購入し、より安定した老後資金の形成に力を入れることもできます。
副業に当たらない可能性が高い
不動産投資は成功すれば一定の収入を長期間安定して得られますが、副業には当たらない可能性が高めです。
働き方の多様性によって副業が許可される会社も増えましたが、未だに副業不許可の会社もあります。
不動産投資は、戸建てなら5棟、マンションなら10部屋以上が「事業的規模」とされています。
したがって、それ以下ならば事業に当たらず副業と判断されない可能性が高いでしょう。
また、不動産投資は運営のほとんどを不動産会社などに委託できます。
オーナーがやることは収入のチェックや所有している部屋の修繕の決断など、僅かです。
本業に支障が出る可能性はほとんどないのも、副業に当たらない可能性が高いとされる理由です。
ただし、副業扱いになる場合があるので、不動産投資で一定の利益が出たら会社に不動産投資をしていると公にしましょう。
自分が行動する機会が少ない
不動産投資は、物件を購入しさえすれば日々の管理は不動産会社等に任せておけます。
したがって、本業に支障も出にくいでしょう。
株式投資やFX投資のように、チャートとにらめっこし続ける必要もありません。
副業が解禁になった会社では、副業に身を入れすぎて本業がおろそかになる社員が問題となっています。
しかし、不動産投資ならばオーナーは月に1度収支をチェックするだけで済む程度の働きですみます。
サラリーマンに不動産投資はおすすめできないと言われる理由
サラリーマンに不動産投資がおすすめと言われている一方で、「不動産投資はおすすめできない」「不動産投資、やめておけ」といった意見も根強くあります。
それはいったいなぜでしょうか?
ここでは、サラリーマンに不動産投資が不向きという意見がある理由を解説します。
不動産投資の知識不足につけ込まれる恐れがある
不動産投資がカジュアルなものになり、多くのサラリーマンが参入するようになった現在、悪徳業者につけ込まれる事例も増えています。
その中の一例を紹介しましょう。
2018年、女性向けシェアハウス「かぼちゃの馬車」をサブリース事業として展開していた株式会社スマートデイズが35年保証を約束していた家賃が支払えなくなり、同社とサブリース契約を結んでいたオーナーとの間で問題になりました。
さらにこの問題は、やがてかぼちゃの馬車に投資をしていた人々に融資を行っていたスルガ銀行と株式会社スマートデイズとの癒着問題にまで発展し、不動産投資の問題点が次々と明るみになったのです。
サブリース契約も、不動産投資の際に融資を受けるのも不動産投資では良くあることです。
しかし、「かぼちゃの馬車」の一件は、融資審査のための書類改ざんが日常的になっているなど、多くの問題がありました。
しかし、シェアハウス「カボチャの馬車」に投資した方の多くが、「何もしなくても100万円が入る」など、景気のいい宣伝文句に魅力を感じ、綿密な下調べをしないまま投資を行ったのです。
結果的に、株式会社スマートデイズは経営破綻し、スルガ銀行は銀行としての信用を大幅に落としました。
この事件は不動産融資が厳しくなり、新規参入のハードルが上がる、不動産相場の下落など大きな爪痕を残しました。
ここまで大規模な不動産投資に関する事件は現在まで起こってはいませんが、無理なローンを組まされそうになった、サブリース契約の内容が、当初業者が行った説明とは違っていたなど、小さな問題は発生し続けています。
不動産投資は投資の中ではリスクが少なく初心者向きと言われていますが、それでも法律や不動産に関する勉強は必要です。
不動産投資を手がける業者の甘い宣伝文句に乗せられないように注意が必要です。
精神的な不安を抱えこむリスクがある
不動産投資がうまくいかないと、大きなストレスを抱え込むリスクがあります。
不動産投資がうまくいくかどうかは、入居者しだいと言っていいでしょう。
駅が近い、新しいなど優良物件を手に入れても質の悪い入居者がいれば、空室が増えて埋まらなくなる恐れもあります。
また、物件が古くなってくれば大規模修繕などしなければ、入居者が入らづらくなるでしょう。
物件の日常的な管理は、
です。
また、家賃の値下げなど大きな決断もしなければなりません。
投資用ローンを組んで不動産投資をしている場合、ローンの返済も必要です。
これらの不安要素が心身を蝕み、体調を崩す恐れもあるでしょう。
そうなっては、本業にも悪影響が出る恐れがあります。
税金の計算が複雑になる
サラリーマンをしながら不動産投資を行うと確定申告をしなければなりません。
確定申告は昔に比べると簡単になり、e-taxを利用すればインターネット経由で申請が可能です。
しかし、初めての方にはハードルが高めであることにはかわりありません。
確定申告をスムーズに行うには帳簿をつけることがおすすめですが、簿記の知識がないと難しく感じるでしょう。
また、確定申告の時期は会社の決算期と重なるところもあり、本業が忙しくて確定申告が難しい方も多いと思います。
税理士に全てを依頼すれば楽ですが、費用がかかります。
黒字ならばいいですが、赤字の場合はもったいなく感じるでしょう。
また、税務署が調査に入った結果、追徴課税が課せられる可能性もあります。
追徴課税は、税知識が乏しいまま確定申告をしても発生します。
場合によっては高額な支払いが必要です。
税務調査の連絡が来れば、誰しも不安に思うものです。
本業に影響がでるかもしれません。
サラリーマンが不動産投資をするメリット
不動産投資に賛否両論があるのは事実です。
しかし、どのような投資でも一定のリスクはあります。
ここでは、サラリーマンが不動産投資を得るメリットを改めて解説します。
本業に影響が出にくい
不動産投資は他の投資に比べて投資家が行うことが少ないため、本業に影響が出にくいのが大きなメリットです。
投資の代表格である株式投資は、短時間で大幅に値動きする場合もあります。
FXや仮想通貨などの暗号資産も同様です。
投資にのめり込むと本業がおろそかになり、大きなミスにつながる恐れもあるでしょう。
一方、不動産投資は入居者が入って落ち着いてしまえば、特にオーナーがやることはありません。
長期間安定した利益が得られるので、本業に集中できます。
投資には興味があるが、仕事が忙しく拘束時間も長いのでふんぎりがつかないと悩むサラリーマンこそ、不動産投資はおすすめです。
インフレ対策になる
不動産投資は、インフレ対策にも有効です。
2021年以降、世界中で加速度的にインフレが進行しています。
日々上がり続ける物価に、インフレを実感している方も多いことでしょう。
インフレになると、現金の価値が下がります。
銀行預金をしていても、現金の価値が下がれば実質損です。
一方、不動産の価格は物価に併せてスライドしていきます。
つまり、まとまった金額を不動産投資に回せば、インフラが進んで現金の価値が下がっても安心です。
特に日本では不動産に対する信用度が高いので、インフレになると不動産の価格もあがる可能性もあります。
不動産の価格が上がったときを見計らって売却すれば、差額が儲けとなります。
それを元手に新しい投資を始めるといった選択も可能です。
他の投資に比べるとリスクが低い
不動産投資はリスクが低めの投資といわれています。
人間にとって欠かせない衣・食・住の1つに関わっているので、どのような時代でも需要がゼロになる可能性はないでしょう。
また、不動産投資にはさまざまな方法があります。
代表的な一戸建てやマンション・アパートのほか、駐車場や太陽光発電、コインランドリーなどの投資など、土地の状態や周辺の環境によって選べるのも、低リスクといわれる理由です。
したがって、初心者でもしっかりと知識を勉強したうえで投資に参入すれば、損をする可能性は低いでしょう。
ただし、不動産投資にもいわゆる「おいしそうに見える危険な話」があるため、注意も必要です。
このほか、不動産投資は長期的に行なえる投資です。
今現在は損をしていても、5年後、10年後には一気に利益が出る可能性もあります。
利益が薄くても長時間をかければ回収できるのも、メリットです。
管理などを第三者に委託できる
不動産投資を行い、不動産オーナーになっても自分で物件の管理をする必要はありません。
日常的な管理は管理会社に、入居者捜しなどは不動産会社に委託できます。
そのため、地方に住んでいるサラリーマンが利回りが良い東京の物件を購入して不動産投資が可能です。
これも、不動産投資の大きなメリットといえます。
また、不動産には「サブリース」という仕組みがあります。
これは、管理会社が物件を一定期間一括して借り上げ、家賃を保証してくれる制度です。
サブリースを利用すれば、空室リスクを避けられるだけでなく管理なども委託できます。
条件の良いサブリース業者と巡りあい、契約できればさらに安心です。
サラリーマンが不動産投資をするデメリットやリスク
不動産投資にはデメリットやリスクもあります。
しかし、デメリットやリスクをしっておけば対策も立てられるはずです。
ここでは、サラリーマンが不動産投資をする際に発生しがちなデメリットやリスク、対処法などを紹介します。
空き室リスクがある
不動産投資の最大のリスクは長期間物件に空き室がでることです。
不動産投資の収益は、入居者の家賃です。
家賃が入らなければ収益が発生せず、管理費をはじめとする維持費だけがかかります。
また、人が住まない家は傷みやすいため、よりこまめな管理が必要です。
どのような物件にも一定の空き室リスクがありますが、地方と比べると東京や大阪、しかも交通の便が良い場所は空き室リスクは低めです。
立地条件の良い物件は高値ですが、空き室リスクを避ける必要経費と考えれば長い目でみるとお得なものもあります。
また、新しい物件に比べて古い物件はどうしても空き室リスクが高くなるので、所有物件の築年数が経ってきたら、住居用物件をレンタルルームにするなど用途の変更をするのもおすすめです。
このほか、投資用のローンを組む際、20年間常に満室であり続けるなど都合のよい計算をせず、空き室リスクも考えて融資額を決めましょう。
3~6ヶ月空き室になっても耐えられるくらいの余裕を持つことが大切です。
元手が多額に必要になる
不動産投資にはまとまった元手が必要です。
サラリーマンにワンルーム投資が人気なのは、1部屋当り1千万円以下で購入できる物件が豊富だからです。
例えば、1戸建てを1つ買えば中古物件でも数千万円はするでしょう。
アパートを一棟購入すれば1億円近い元手が必要です。
投資用のローンを組めば金融機関から融資を受けられますが、すでに住宅ローンを利用している方は二重ローンとなるため、抵抗がある方もいるでしょう。
少額で行なえる不動産投資としては、クラウドファンディング型の不動産投資があります。
これは、複数の人間が少額づつ出資して1つの物件を買い、運営していく新しい不動産投資方法です。
数十万円~100万円前後から投資ができるので、まとまったお金は少額だけれど不動産投資をして見たい方にはおすすめです。
クラウドファンディング型投資にもメリット・デメリットと注意点があるので、しっかりと把握したうえで投資に挑戦しましょう。
築年数と共に利益額が下がりがち
一戸建てもアパートも、築年数と共に利益率が下がって空き室リスクがアップします。
特に、周りの開発が進んで新しい物件が次々と建つような環境ならば、築15年~20年経った物件は人気がなくなりがちです。
人気がなくなった物件は、多少問題がある方でも入居を許可せざるを得なくなり、その結果物件の環境がより悪くなる恐れもあるでしょう。
不動産業者からは家賃の値下げを提案されることもありますが、それは最終手段としておきましょう。
一度家賃を下げたら、再び上げるのはとても困難です。
所有している不動産物件が古くなってきたら、それまでの得た収益で大幅リフォームすると再び付加価値がアップできます。
不動産投資をする場合、収益の一部を大幅リフォームやリノベーション用に確保しておくといざというときに役立つでしょう。
また、物件を管理するのが面倒くさい場合は駐車場投資や太陽光発電投資などを選択する方法もあります。
駐車場投資も、定期的なメンテナンスが必要ですが、家をリフォームするよりは費用と手間がかかりません。
太陽光発電投資も、大規模な災害などが発生しない限り特別なメンテナンスは必要ないので、投資初心者向きといえます。
現金化が難しい
不動産投資のメリットとしていざというときは現金化できる点が挙げられますが、全ての不動産がスムーズに売却できるとは限りません。
不動産を売却するには買手が必要です。
東京や大阪などの都市部で、駅が近いなどの条件の良い物件ならば、すぐに買手がつくでしょう。
しかし、地方で駅からも遠いといった物件や、都市部でも老朽化が進んだ物件などは買い手がつきにくい傾向です。
特に、「以前は賑わっていた場所だが、駅が別にできたり大型商業施設が撤退したりして過疎化が進んだ」といった場所にある不動産は、現金化が難しいでしょう。
対策としては、不動産業者に買取してもらう方法があります。
これならば買手を探す必要はありません。
また、都市部でも再建築不可の物件が建っている土地や、袋小路、旗竿地など条件によっては売却しにくいところもあります。
土地を現金化したい場合は、時間がかかると考えて早めに動くことも大切です。
サラリーマンが不動産投資を成功させるためのポイント
ここでは、サラリーマンが不動産投資を成功させるポイントを4つ紹介します。
不動産投資のリスクをできるだけ抑える方法なので、これから不動産投資を始めようと考えている方は、参考にしてください。
慌てて投資物件を決めない
投資用の物件は慌てて決めてはいけません。
不動産投資用の物件を扱っている不動産会社の中には契約を急がすところもありますが、そのような物件は難ありの可能性が高めです。
また、現在はインターネットでも詳細な写真や映像が見られるため、実際に物件を見ずに購入を決める方もいます。
しかし、不動産は高い買い物です。
自分で住む家の現物を見ずに購入する方がいないように、投資用の物件も可能な限り現地に行って現状を確認しましょう。
インターネット越しでは分からなかったものもたくさんあるはずです。
なお、近年は少々築年数が経った物件を格安で購入し、リノベーションをして賃貸に出す形も人気です。
この場合も、現地に行って物件の状態をしっかりと確認しましょう。
リノベーションが必要な物件は、設備や壁紙、床板以外に構造や配管が傷んでいる可能性があります。
想像以上にリノベーションの費用がかかったり、お金をかけてリフォームしても入居者が見つからなかったりといったリスクもあるでしょう。
不動産投資に焦りは禁物です。
良さそうな物件があっても、相場よりも安すぎる物件は何か問題がある可能性もあります。
物件の周囲の環境、同じような物件の価格相場などを調べ、物件の状態をよく確認した上で購入を決めましょう。
リスクを可能な限り想定して対策をたてておく
不動産投資を行う際は、起こりそうなリスクを想定してできる限り対策をたてておきましょう。
例えば、空室リスクは築浅で駅が近く、空室が発生しにくい物件を購入する、サブリース契約を結び、契約期限が来たら売却するなどの対策が立てられます。
不動産リスクは低リスクと言われていますが、楽観的な予測は禁物です。
特に、融資を受けるときは予想通り収益が得られなくても返済が続けられるような計画を立てておくことが大切です。
また、不動産投資の初心者はどのようなリスクがあるのか想像がつかない可能性もあります。
その場合は、不動産会社や金融会社が実施している不動産投資のセミナーなどを受講するのもおすすめです。
対策をたてても投資のリスクをすべて回避できるわけではありませんが、「このようなリスクがあるかも」と心構えをしておけば、いざ問題が起こっても素早く対処できるでしょう。
また、リスクを想定しておけば、調子よすぎる宣伝などに乗せられてハイリスクの不動産投資に手を出すのも防げます。
最初は少額投資から始める
不動産投資は元手がかかる投資ですが、物件を選べば1千万未満でも購入ができます。
いきなりアパートを1棟購入するなど、高額な投資は控えましょう。
いくら良い物件であっても、不動産投資の初心者にアパート一棟の管理は大変です。
入居者が多いほど住人同士のトラブルも発生しやすく、退去した後のクリーニングやリフォームに費用がかかります。
物件が建っている地域や物件の状態によっては早々に空き室が発生する可能性もあるでしょう。
マンションの1部屋、一戸建て1つならば万が一投資がうまくいかなくても物件を売却してローンを返済するのも比較的簡単です。
まずはマンションの1部屋程度の投資から始め、それが軌道に乗ったら投資物件を増やして行きましょう。
コンスタントに収益を得られるようになれば、投資用物件を新たに購入する費用も捻出できます。
自分にあった投資方法を考える
一口に不動産投資といってもいろいろな投資方法があります。
不動産投資のスタンダートである賃貸物件投資のほか、オフィスなど法人向けの物件への投資、コインランドリーや駐車場など、管理の手間が少ない物件の投資などがあります。
近年は、太陽光発電システムへの投資も人気です。
また、全ての費用を自分で賄う投資方法のほか、10万~100万円代の少額で投資できるクラウドファンディング投資も選択できます。
自分が不動産投資に使える時間、予算、リスクなどを考えてどの投資にするか決断してください。
サラリーマンの不動産投資が失敗する例・注意点
ここでは、不動産投資の失敗の実例や注意点を紹介します。
不動産投資初心者がやってしまいがちな失敗を5つ挙げたので、参考にしてください。
物件を実際に見ずに決める
投資する不動産の物件を実際に自分の目で確かめないで購入するのは高リスクです。
投資用不動産物件のサイトを見れば、売却中の投資用物件の写真や動画が沢山アップされています。
かなり詳細な部分までアップされている物件もあるので、実際に物件を見なくても大丈夫と思うかもしれません。
しかし、写真や動画だけでは物件周囲の環境などは分かりません。
例えば、女性向けのワンルームマンションでも、周囲が歓楽街で夜は酔客が多ければ、女性は敬遠するでしょう。
また、一見するときれいに見えるけれど、床板が腐食してブヨブヨしていたり押し入れの中にカビが生えたりしているかもしれません。
このほか、騒音問題も写真や短い動画では分からないでしょう。
契約してはじめて現地に足を運んでみたら、写真とイメージが全く違ったと後悔してもおそいのです。
利回りだけで物件を決める
投資をする際、利回りはとても重要です。
少しでも利回りが高い物件を探している方も多いでしょう。
しかし、利回りだけで物件を決めてはいけません。
利回りは永久にそのままとは限らないからです。
例えば、サブリース契約を結んで高い利回りが保証された物件を購入しても、10年後、経年劣化が進んで大規模な修繕が必要になった時期に契約内容の見直しを迫られる可能性もあります。
また、年々空き室が増えて利回りが低くなる恐れもあるでしょう。
大切なのは利回りがいつまで保てるかです。
例えば、一見すると利回りが低くても20年、30年同じ利回りが続けばトータルで収益は多くなります。
また、高すぎる利回りは長続きしない傾向です。
全ての管理を自分で行おうとする
投資物件の管理を第三者に委託すると、管理費が必要になります。
所有している投資物件が多ければ、管理費もまとまった額になるでしょう。
管理費を節約しようと、物件の管理を自分で行おうとする方もいるかもしれません。
しかし、物件の管理をすべて自分で行うのは大変です。
例えば、マンションならば共有部分の掃除や設備の管理が毎日の仕事になります。
また、部屋の設備が破損すれば、業者を手配して修理を依頼しなければなりません。
トラブルが起これば仲裁役も務めます。
家賃の滞納者が出た場合も自分で対処しなければなりません。
大家業に専念できるなら、自分で物件を管理するのも可能かもしれません。
しかし、サラリーマンをしながら不動産投資をする場合、なかなか難しいでしょう。
休日全てを物件の管理に費やす覚悟も必要です。
管理費は経費として計上できます。
物件の内部だけでなく共用スペースや外見がきれいなほうが人気も出るでしょう。
無理をせず、予算の上限を定めて管理を委託したほうがおすすめです。
不動産会社の言うことを鵜呑みにしない
不動産会社は、不動産の販売が仕事です。
したがって、不動産を売却するために物件の長所は盛んに宣伝し、短所はできるだけ軽く説明しようとするでしょう。
不動産の売買には「瑕疵担保責任」が生じるので、大きな欠陥を隠して販売することはありません。
しかし、周辺環境などはできるだけデメリットを隠して伝えがちです。
例えば、物件の周りが繁華街で夜にうるさい場合は「夜も人通りが多いので安心して歩けます」など説明する可能性があります。
不動産投資を始める際、不動産会社はとても頼りになる存在です。
しかし、アドバイスを参考にしても鵜呑みにしないほうがいいでしょう。
また、不動産投資に強い不動産会社を見つけることも大切です。
情報をよく集めずに投資をしない
不動産投資は、情報収集がとても重要です。
不動産投資を行う資金が集まったらすぐにでも投資をしたくなりますが、まずは情報を収集しましょう。
不動産投資にはさまざまな種類があり、ポピュラーなアパート・マンション・戸建て投資のほか、駐車場投資、コインランドリー投資、トランクルーム投資などがあります。
東京オリンピックが間近に迫った2018年~2019年頃には民泊への投資がブームになりました。
また、不動産投資は行う地域によっても利益が上がりやすいものが異なります。
都市部で不動産投資を行うならば、ワンルームをはじめとする単身者向けの住宅や、一戸建てへの投資も利益を出しやすいでしょう。
しかし、地方によっては「家族ができたら家を建てるのが当り前」という地域もあります。
そのような場所に、戸建て投資をしてもうまくいきません。
反対に、地方ではコインランドリーや民泊に一定の需要がある可能性もあります。
このように、不動産投資を行う場所の情報収集は重要です。
このほか、不動産投資のルールを知っておくことも大切です。
近年、住宅ローンの一種、フラット35を利用して投資用物件が多数購入されていることが問題になりました。
住宅ローンは自分で住む住宅の購入のみに使えるローンです。
しかし、不動産投資を行う会社が言葉巧みに投資家を言いくるめ、フラット35を契約させました。
投資家の中には、突然ローンの一括返済が求められて資金繰りがつかず悩んでいる方も多いです。
このようなことも、事前に不動産投資に使えるローンを調べておけば防げるでしょう。
情報は投資家の身を守る武器にもなります。
サラリーマンにおすすめの不動産投資会社3選
不動産投資会社とは不動産会社の1つで、不動産投資のサポートを主な業務としている会社の総称です。
不動産の購入や売却の仲介をしてくれたり、良い物件を紹介してくれたりと業務内容は多彩です。
会社によっては、税の相談なども受けられます。
不動産投資を始める場合、不動産投資会社の協力は欠かせません。
だからこそ、不動産投資会社選びは重要です。
一口に不動産投資会社といっても、さまざまな種類があります。
例えば、家賃収入のように定期的な収入を得る投資物件の取り扱いが得意な不動産会社もあれば、不動産を売買し、その差額で利益を出す投資物件の取り扱いが得意な不動産会社もあるでしょう。
不動産投資会社選びは、知名度や会社の規模に注目しがちですが、得意分野にも注目するといいでしょう。
ここでは、特に初心者向けの不動産投資会社を3つ紹介します。
不動産投資会社選びに悩んでいる方は、参考にしてください。
MIRAP
MIRAP(ミラップ)は、インターネット上で不動産投資の管理ができることを強みにしている不動産投資会社です。
会社独自で開発した独自のAI技術を用いてデータ分析を行ない、投資家の希望に合わせた最適な投資物件を紹介してくれます。
また、専用のアプリがあり、不動産投資の管理をすべて行なえます。
書類管理や、家賃の入金・収支状況などもアプリに表示されるので、初めて不動産投資をする方にも管理しやすいでしょう。
また、MIRAP(ミラップ)は業界最安値の手数料や、月々5,000円から始められる投資なども強みとしています。
扱っている物件の多くが家賃収入で収益を得るタイプなので、長期安定した収益を得たいという方に適しています。
その一方で、家賃収入が主要な収入であるため紹介してくれる物件が都市部に集中しがちという意見もあります。
地方に住んでおり、不動産投資を始めたい方にとって紹介される物件が東京や大阪のものばかりだと少々手を出しにくいでしょう。
MIRAP(ミラップ)の利用が適している方の特徴は、以下の通りです。
- 家賃収入を収益とする不動産投資を行いたい
- 不動産の管理はできるだけ楽に行いたい
- 本業が忙しいので、不動産投資は可能な限りほったらかしにしたい
- アプリの操作などは苦ではない
シノケンプロデュース
株式会社シノケンプロデュースはシノケングループの子会社として、新築アパート一棟経営を提供しています。土地を持っていなくても、自己資金が少なくてもアパート一棟経営を始められるサービスを強みとしています。
シノケンは全国の主要都市で、地元の大手不動産と連携しながら信頼第一の取引をつづけてきました。良い土地や物件をいち早くおさえることができるのは、積み重ねてきた信頼のおかげです。
「オーナー様担当チーム」によるサポートや、入居者の募集、物件のメンテナンスまでのトータルサポートは、いくつものグループ会社をもつシノケンプロデュースの特徴です。
シノケンプロデュースのおすすめポイントは次のとおりです。
- 地元不動産会社との信頼関係によって良い土地や物件を他社に先駆けて入手できる
- 提携金融機関の多さによって、さまざまなマネープランを提供できる
- グループ会社による入居者募集、物件メンテナンス、家賃回収など、サポートが充実している
企業名 | 株式会社シノケンプロデュース |
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設立 | 2007年5月30日 |
資本金 | 未公開 ※株式会社シノケングループ100% 出資 |
社員数 | 1,107名(2022年12月末現在、グループ全体) |
対応エリア | 首都圏・関西・名古屋・福岡・仙台・札幌 |
対象物件 | アパート |
入居率 | 98.56%(2023年 年間平均/自社企画開発物件) |
リノシー
RENOSY(リノシー)は、扱っている不動産の99.6% ※2023年4月時点、不動産投資売上NO.1※ 東京商工リサーチによるマンション投資の売上実績(2024年3月調べ)などを強みにしている不動産投資会社です。
初期費用10万円〜20万円(※)、月額15,000円から不動産投資が行なえるので、初心者でも安心して投資ができるでしょう。
※フルローンを組んだ場合に初期費用として1件あたりに発生します。
さまざまなサービスをオンライン上で受けられるので、自宅にいながら不動産投資が可能なのもメリットです。
また、RENOSY(リノシー)が独自に開発したAIがデータ分析をしてくれ、投資家の規模に沿った物件探しをサポートしてくれます。
RENOSY(リノシー)が取り扱っている物件は東京にあるタワーマンションや高級マンションが中心で、空室リスクが少ないのもメリットです。
また、良質な中古マンションも多数取り扱っています。
初回対面相談以降は、物件の購入までオンラインでも可能なので、地方に住んでいる方が東京の物件を買って不動産投資をしたいといった場合にもおすすめです。
サラリーマンに苦手意識が高い確定申告も、独自のサポートアプリを提供してくれるので、安心して行なえます。
その一方で、担当者と馬が合わないと必要な情報が得られにくい、少額から不動産投資が始められるが、良い物件を購入するにはまとまった金額が必要といった意見もあります。
RENOSY(リノシー)の利用が適している方の特徴は、以下のような方です。
- 東京の物件で不動産投資を行いたい
- 本業が忙しいので、不動産投資に使う時間を極力少なくしたい
- できるだけリスクが少なく投資をしたい
- 他社との差別化を図れる物件を探している
サラリーマンの不動産投資に関するよくある質問
最後に、サラリーマンの不動産投資に関するよくある質問を紹介します。
「貯金をするくらいなら、投資をして資産を増やそう」といった風潮が10年以上つづいていますが、投資には一定のリスクがつきものです。
分からないことが多いほど、不安も大きくなります。
少しでも不安を解消できるよう、このQ&Aも参考にしてください。
サラリーマンが不動産投資をした方が良い理由は何ですか?
サラリーマンが不動産投資を行ったほうがよい理由は主に以下の3点です。
- 本業に支障が出にくい
- 副業にカウントされにくい
- 不動産ローンを組む際に融資が受けやすい
投資は、常に経済の動きを追っておかなければならないものと、ある程度ほったらかしにしておいて大丈夫なものがあります。
不動産投資は、ほったらかしにしておいても大丈夫な投資の代表格です。
資産を増やそうとして投資に熱中した結果、資産を生み出す大元である仕事に支障が出ては元も子もありません。
不動産投資は、月に1度程度物件の状態や収益を確認すればやっていけます。
本業が忙しく、毎日遅くまで職場に拘束されている方でも安心して投資ができるでしょう。
不動産投資には元手が必要ですが、ローンを組む際の審査も安定収入のあるサラリーマンならば比較的通りやすいです。
また、副業に認定されにくいのも不動産投資のメリットです。
株式投資やFX投資のほうが「投資をしている」という実感が湧きやすいですが、収益は小さくても低リスクで長期間収益が得られる不動産投資こそ、サラリーマンにとってはおすすめです。
サラリーマンが不動産投資をしたら会社にバレますか?
不動産投資を行った場合、確定申告が必要です。
確定申告は、所得税と住民税の額を決定するために行う申告なので、不動産投資で損益を得ていると住民税が年末調整で算出した額と変わってきます。
それがきっかけで、不動産投資がばれる方もいるでしょう。
また、不動産投資をしていることを同僚に話したり、身元が特定されやすい形でSNSなどに投稿すれば、それがきっかけでばれることもあります。
不動産投資は悪いことではありません。
特に副業が認められている職場の場合は、1回目の確定申告をした時点で職場に不動産投資をしていることをオープンにしたほうがいいでしょう。
また、副業が禁止されている職場でも、戸建てなら5棟、マンションなら10部屋以上を所有していないと「事業的規模」とは認められない可能性が高いです。
株式投資を禁止している会社はほとんどないため、不動産投資をしていることも堂々と話しても大丈夫です。
ただし、公務員の場合は市民からの「苦情」という形で文句が来ることもあるかもしれません。
したがって、直属の上司など最小限のみに公開するといいでしょう。
ただし、会社の名前を出して不動産投資のコツなどをブログに書いたり動画を投稿したりするのは、会社の就業規則に触れる可能性があるのでやめておきましょう。
不動産投資家の平均年収はいくらですか?
2020年に、「モバゲチェック」がモゲチェック不動産投資を利用する約2,000名のサラリーマン投資家に行った調査によると、ユーザーの平均年収は1,064万円、最多年収層は700万円台でした。
本業のサラリーマンの年収が500万円~800万円と仮定した場合、総合の年収は1,200万~1,800万円ほどとなります。
これだけの収入が得られれば、子どもが複数人いても十分な教育をつけさせたうえで、余裕ある暮らしができるでしょう。
ただし、この数値はあくまでも平均です。
不動産投資にはさまざまな形があります。
不動産投資だけで年間1千万円以上稼ぎたければ、諸経費を抜いて毎月85万~90万円近い収入が必要です。
家賃が6~7万円の物件ならば15軒ほど所有しなければならない計算です。
平均はあくまでも平均と考えて、自分のペースで投資を進めて行きましょう。
家賃6万円の物件1件だけでも、1年間に72万円の収入が得られます。
年収が数十万増えるだけでも、暮らしは楽になります。
サラリーマンに不動産投資がおすすめな理由まとめ
今回は、サラリーマンに不動産投資がおすすめの理由やメリット・デメリットを紹介しました。
数ある投資の中でも、不動産投資は手間がかからない、副業にカウントされにくい、節税になるといった点でサラリーマンに適しています。
投資にのめり込むあまり、本業がおろそかになっては本末転倒です。
また、不動産投資は細く長く収益が得られるので、私的年金の代わりにもなります。
他の投資のように、短期間で高額な収益を得るのは難しいかもしれません。
しかし、しっかり勉強して不動産投資会社のアドバイスを受けつつ、投資を行えば初心者でも、収益を得やすいでしょう。
興味がある方は、まず不動産投資会社のセミナーに出席してみるのもおすすめです。